大人への反抗。こども舐めるな!
そんな「ぼくらの七日間戦争」(著:宗田理)の続編として30年後の北海道が舞台の「ぼくらの7日間戦争」が公開されると聞いて、そりゃ舞台見に行かなきゃなって。
作品の内容は初代とは違って「逆らえないのは仕方ないからちょっとした冒険」って感じでしたね。 内容は置いといて、まずは公開された予告映像で背景確認。
関連:劇場アニメ『ぼくらの7日間戦争』公式サイト
小さな頃に読んでわくわくさせられた作品の続編だし、爽やかな夏の景色も良さげだったし(行ったのは冬だけど)、1年ぶりに洞爺湖も行きたいから北海道に行く口実にもなるし…
ということで、行ってきました冬の北海道。
■旧住友赤平炭鉱立坑跡、夜のライトアップ
ここが作中の舞台のほぼ全て。
立てこもりものなのでね。
ライトアップは公式サイトに記載がないが数年前からやってるらしいと聞いたので、赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設に電話して時間確認の上で現地訪問。
案内板もないし、敷地の外から眺めるしかなかったので、物足りない。敷地内でじっくり撮影できるのかと思ってたよ。
関連:赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設
夜はお隣の滝川市内で宿泊。
地元に本店があるジンギスカン鍋のお店で。
美味しかったので追加注文じゃんじゃんしてしまった。
また食べたい。
食べ始めてから雪が振り始めてあっという間に5cm10cm…
関連:松尾ジンギスカン公式サイト
ホテルまでの帰路は足跡消えていた。雪雪雪。
■旧住友赤平炭鉱立坑跡、坑内ガイド
翌日、1日2回開催の有料ガイドのために再び赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設へ。
ガイド開始前に展示物見学。
炭鉱概要。
かつての看板。
掘削に使っていた道具。
注意書き。
この石炭、全部種類が違うとか。見分け無理です。
電話機やスパナ、レスキューの服(だったかな?)。
看板その2。
炭鉱図。
当時の写真。
炭鉱の立体模型。
坑内の規格図。
時間になったらまずは簡単な講習と注意事項。
ホールの天井は立坑の中を往復するエレベーター用の滑車の直径5.5mに合わせてデザイン。
講習が終わるといよいよ立坑内へ。
ちなみに、ガイドしてくださるのは現場での勤務年数25年(SS44~閉山まで)の元炭鉱マン。レスキュー(救護隊)を任じられていて何度も坑内災害に出動していたという。
関連:元炭鉱マンのガイドが秀逸!「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」
関連:元炭鉱マンが語る旧住友赤平炭鉱の記憶
建屋内温度は零下なので、行くならしっかり防寒を。
足元も冷えるから厚手の靴下は必須。自分は登山用の靴下履いて行った。
建屋内は閉山時のまま。ガイドさん曰く地震でもびくともしなかったとのこと。
「予告映像で観たものそのままだなあ」と思いながら、往時はここで大勢の人が汗流しながら働いていたのかと思いを馳せつつ。
これに3人座っていたとか。
話聞きつつあちこち撮影しながらカットも回収したり。訪問時は公開前だったので、本編で出そうな感じの構図を予想しながら。
訪問前に発売されていた小説版も読んで本編中で出てきそうなシーンを思い浮かべたり。
登らせてもらって。
当時のまま。
取り外された立坑の四段エレベーター。
一段に18人、全部で72人乗ることができたとか。
S30年代になると浅いところの石炭が少なくなったので、より深いところを掘るためにこの立坑エレベーターが設置されたが、深度1000mまで降下可能な能力を発揮する前に閉山したそうな。
(余談)
上部の櫓の高さは43.8m、工員や事務を合わせると最大4800人が勤務、赤平市内に寮や野球場、大型公衆浴場も備え、人口約6万人(現在1万人)という、日本の発展を支えてきた炭鉱だったとのこと。
トロッコが3000台でも足りないくらいで、24時間体制で掘り進んでいたという。
あと、炭鉱員って国家資格があるってことを初めて知りました。
参考:「炭鉱の資格」甲種坑内保安係員試験国家試験合格証
作中で動いていたのは左の2つ、3番と4番。
作中では建屋内動き回るので、あちこち撮影。
クレーン。
2階へ。
エレベーターを引っ張り上げる滑車は三菱製。
ワイヤー太い。
簡略図。
ブレーキ。
スパナの大きさよ。
エレベーターの操作室。
当時の写真。
今では考えられない建屋内喫煙所。
天井は雨風防ぐために防いでます。
発電機。
発電機。
電気関係の盤。
クレーン。
こちらのクレーンは手動操作。
立坑跡から移動して自走枠整備工場へ。
作中カット。
ご安全に!(現場猫風
当時使用していた重機や、掘削機械、掘り進む際に使用していたゲージなどなど。
写真内の黄色い袋は坑内でガスが噴出した場合に酸素ボンベを装備する間を稼ぐ救命袋。
最悪の場合は、これを被って救護班を待っていたという。
これを突き刺してガスを抜いていたらしい。
ヘッドライトの充電器。
見学終わってガイダンス施設へ戻ったら新しいポスターを掲出してたり。
小説と一緒に。
現場で長く働いて、しかもレスキューにまで選ばれていたような方がみっちりガイドしてくださるツアーがたったの800円。安いです。
時間目安は60-90分だけれども、あれこれ質問しながらなので120分くらいかかったかな。
建屋内にはトイレがないので、そこは注意。
あと、レールだったり階段上り下りだったりするので、履物も注意。
本当にありがとうございました。
■残った場所も
作中の駅のモデルは廃線になった区間の駅なのでそこも行こうとしたが、ホワイトアウトするくらいの吹雪で断念。
夏行くよ。
参考:映画「ぼくらの7日間戦争」夕張の風景モデルに 13日公開 ロケ地巡りに期待 [北海道新聞]